お辞儀ハンコというビジネスマナーについて

社会人になると、お辞儀ハンコという言葉をよく耳にします。ハンコでお辞儀をするというのは、かなり不可解なことに感じます。ですが、このことを知らずにハンコを押した場合、上司からビジネスマナーがなっていないとされ、かなりの低評価に繋がってしまいます。

ここでは、お辞儀ハンコというビジネスマナーについて詳しく解説します。これを知っておくと、周囲からの評価も上がるかもしれません。

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お辞儀ハンコとは

お辞儀ハンコというのは、印鑑を少しだけ左斜めに傾けて押すことです。こうすることで、まるで相手に対してお辞儀をしているような角度になります。

いついかなるときにも、上司を敬うべきだという、日本独特のビジネスマナーです。ですが、この押し方が正式なビジネスマナーかというとそうではありません。いわば、暗黙のルールのようなものなのです。なかには、斜めに捺印することはだらしがない、格好悪いと考えている人もいます。

お辞儀ハンコを押すかどうかについては、入社してから先輩に相談してみるといいでしょう。お辞儀ハンコが当たり前の会社なら、やはり従った方が人間関係に波風を立てません。

大切なのは、周囲がお辞儀ハンコについてどのように考えているかを知ることです。また、お辞儀ハンコは社内だけの問題ではありません。場合によっては、取引先に出す書類への捺印にも気をつけることが必要です。印鑑の角度に気をつけなかったがために、後からクレームが来るということも考えられます。

取引先へ書類を提出するときには、相手の企業のビジネスマナーについても考えるようにしましょう。ですが、お辞儀ハンコは一般的なマナーとは違います。行政や不動産の手続きのときには、きちんと真ん中に収まるように押しましょう。

お辞儀ハンコのルール

お辞儀ハンコというのは、斜めに押せばそれでいいのかというとそれは違います。そこには更に細かいルールが存在するのです。まずは、印鑑の大きさです。上司よりも部下の方が大きなサイズを使うのは失礼にあたります。

印鑑というのは、社内の権力を表現するアイテムです。そのため、役職が上がっていくと次第に大きい印鑑を押すようになるのです。新入社員がいきなり大きめの印鑑を使用した場合、いかにお辞儀ハンコにしてもビジネスマナーとしてなってはいません。

最初は、一般的な10.5mmサイズを選択して、役職が上がっていく度にサイズを大きくするのが理想的です。また、きちんとお辞儀ハンコを押したのに滲みや掠れがあった場合には、お辞儀ハンコ以前の問題です。綺麗な捺印をするためには、まずは印鑑そのものをチェックしておきましょう。

このときに、欠けや汚れがあった場合には綺麗には押せません。そして、力一杯押せばいいというわけではありません。捺印のときには、印鑑に軽く朱肉をつけて、平らな部分でゆっくり押すようにしましょう。文字がはっきり見えてこそ、お辞儀ハンコの印象も良くなります。

角度だけを気にするのではなく、印影の鮮明さにも気をつけるようにしましょう。

電子印鑑でもお辞儀ハンコ

テレワークなど会社に出社しないタイプの働き方が増えてきたなか、通常の印鑑ではなく電子印鑑を使用する場面が増えてきました。ですが、電子印鑑というのは角度が自由に変えられるわけではありません。これって、ビジネスマナー的にどうなのだろうと不安に感じる人もいるでしょう。

ですが、元々電子印鑑は斜めに押せないということは上司も理解しています。そこまで神経質になる必要はありません。どうしても気になるというときには、シャチハタが開発した「パソコン決裁Cloud」がおすすめです。

クリックするだけで電子印鑑が押せるサービスで、角度が変えられるのでお辞儀ハンコにも対応できます。なぜ、シャチハタが時代の流れに対して、こうも素早く柔軟な対応に出れたのかというと、それは1995年からペーパーレス化する社会を見通していたからです。

ペーパーレス化した場合、印鑑業界が苦境に立たされることを予測し、電子印鑑の開発を始めていたのです。いかにペーパーレス化となってもビジネスマナーは大切にしたいという人にはピッタリです。

お辞儀ハンコが必要な理由

なぜお辞儀ハンコというビジネスマナーが存在するのか、理解が難しい人もいるでしょう。捺印をする度に角度に気をつけるというのはストレスになりますし、理不尽さを感じる場合もあります。なぜ、上司が細かいビジネスマナーにうるさいのかというと、自分たちもそのように注意をされ、怒られて成長してきたからです。

そして、ビジネスマナーの基本は礼儀正しさよりも、いかに相手を思いやるかです。たとえ、捺印1つであっても相手のことを敬うという心遣いがほしいのです。形だけ綺麗なお辞儀ハンコが押せるようになっても、相手を思いやる気持ちがなければ意味がありません。

お辞儀ハンコを押すときには、相手に対して心を込めて押すことが大切です。また、大事な書類などの捺印でミスをしたときには、つい二重線で訂正してしまいそうですが、それは間違いです。なぜなら、この訂正方法では別の印鑑を押せてしまうからです。

訂正するときには、失敗した印鑑の少し上の部分に、もう一度印鑑を押します。

お辞儀ハンコの強要は違反

お辞儀ハンコは、意識していないとついうっかりと忘れてしまうということがあります。ですが、そのことが原因で上司や先輩から激しく叱責されるというのは違反行為なのです。お辞儀ハンコというのは、正式なマナーではありません。

そのため、普通に捺印したとしても問題はありません。そのことで、万が一にも上司から長時間の説教や罰則があった場合や、評価を著しく下げられてしまったというときには、会社や住んでいる市区町村の相談窓口を利用してみるという方法もあります。

いくらお辞儀ハンコが昔からあるビジネスマナーといわれても、強要する権利はどこにもないのです。上司の言動に理不尽さを感じたときには、毅然とした対応をすることが必要です。

お辞儀ハンコはビジネスマナーの一部

お辞儀ハンコというのは、日本では長きに渡って続くビジネスマナーです。ですが、それは単なる形だけの問題ではありません。上司や取引先に書類を渡すときには、心を込めて押すことが大切です。お辞儀ハンコが社内のルールとして当たり前となっているようなところでは、社内での評価を大きく左右する可能性もあるので、捺印のときには十分注意しましょう。